もう、4年も前だけれど、秋、朽木の興聖寺(こうしょうじ)に行った時のこと。
入るや、チリンチリンと鈴の音。
2匹の猫たちがやってきて。
・・こっち、こっちよと境内へと案内してくれる。
境内には、その昔、尾羽打ち枯らした室町幕府12代将軍足利義晴の慰めにと創られた、石を配した枯山水のお庭がある。
猫たちの先導で、その通りにいきますとお庭をぐるりと観ることが出来た。
それから彼らは本堂へと走っていき、入り口で待っていて、まるで、この寺の主のように招き入れてくれる。
帰り際まで客人をもてなす不思議な愛らしい案内人だった。
今もあの子たちは元気かな。
今度、春にいってみよう。
※ 興聖寺は司馬遼太郎『街道をゆく』1で紹介されています。